禁じられたお酒を一口

服屋の店員に話しかけられるのがあまり好きではない、というのはよく聞く話、いわゆる「アパレルあるある」で、服屋からの接触を避けるためにイヤホンを耳に装着して「話しかけるなオーラ」を出すといった対策も、それらの「あるある」に付随して語られる傾向がある。

自分もかつてはそういう人間だったのだけれども、最近は服屋の店員に話しかけられるのがまったく苦ではなくなってきた。
というより、むしろ、服屋の店員の話に熱心に耳を傾けていくようになった。

友人や恋人などと買い物を楽しむのであれば他者からの意見も参照できるが、自分のような独り身にとっては、アドバイスなどをしてくれる人間が店員しかいないということに気づいたからだ。

もちろん、店の商品を売るために言っているお世辞などは見抜く必要があるが、大抵はいい情報をくれるのが服屋の店員の特徴。

RPGで情報をくれる村人に対して話しかけるボタンを押すようにして服屋の店員に話しかける、それくらいがちょうどいいのではないだろうか。
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